大腿骨頭壊死とは、太ももの骨の最上部にある
球状の骨頭(股関節の骨)へ行く血流が低下し、
骨の組織が壊死してしまう病気です。
「壊死」という言葉から骨が腐るイメージを持たれがちですが、
決してそうではなく、骨が脆くなって潰れてしまう病態を指します。
初期の段階では壊死が起きても痛みはなく、
骨頭が体重を支えきれずに圧潰(潰れること)した瞬間に、
突然激しい痛みが現れるという特有の進行パターンを持ちます。
初期は無症状ですが、骨頭が潰れると突然、股関節の付け根やお尻、太もも、膝のあたりに激しい痛みが走ります。
歩行時や階段の昇り降りで痛みが強まり、進行すると股関節の動きが制限され、足を引きずるようになります。
はっきりとした原因が分からないもの(特発性)は指定難病とされていますが、リスク要因は判明しています。
過去の治療による大量の「ステロイド薬の服用歴」や、日常的な「アルコールの多量摂取」が深く関係しています。
年齢、骨の潰れ具合(圧潰の程度)、日常生活の活動度に合わせて治療を選択します。
大腿骨頭壊死は、早期に発見して骨頭の変形を防ぐ、あるいは適切な時期に治療を行うことが大切です。
股関節の長引く痛みや違和感がある方は、ぜひ当院へご相談ください。
変形性股関節症とは、股関節のクッションである軟骨が
長年の負担によってすり減り、骨同士が擦れ合って変形し、
強い痛みや動きの制限を引き起こす病気です。
特に中高年の女性に多くみられます。
日本では、生まれつき股関節の受け皿が浅い「発育性股関節形成不全」の
後遺症から発症するケースが大半を占めます。
進行性の病気ですが、早期に適切な治療やリハビリを始めることで、
軟骨のすり減りを遅らせ、痛みをコントロールできます。
初期は、立ち上がりや歩き始めに足の付け根(股関節)に鈍い痛みを感じます。
進行すると痛みが慢性化し、靴下が履きにくい、爪が切りにくいといった可動域の制限が生じ、
左右の足の長さに差が出て足をひきずるようになります。
主な原因は、骨盤の受け皿が浅い「臼蓋(きゅうがい)形成不全」などの先天的な骨格の要因です。
これに、加齢にともなう軟骨の質の低下、体重の増加、日常的な負荷が積み重なることで、軟骨の摩耗が徐々に進行します。
関節の変形度合いや日常生活への支障に合わせて、最適な治療を選択します。
変形性股関節症は慢性の病気ですが、適切なセルフケアとリハビリで進行を遅らせられます。
股関節の痛みでお困りの方は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。
大腿骨頸部骨折とは、太ももの骨の付け根(骨盤とつながる球状の
骨頭のすぐ下の細い部分)に起こる骨折です。
骨粗鬆症によって骨が脆くなった高齢の方、
特に女性に非常に多く発生します。
この部位は関節の内部にあたり、血流が乏しいため骨が
非常にくっつきにくい(難治性)という大きな特徴があります。
放置すると寝たきりの原因となるため、
速やかに適切な診断と治療を行う必要があります。
転倒した直後から、股関節の付け根(足の付け根)に激しい痛みが生じ、立ち上がることや歩くことが完全に不可能になります。
寝た状態で足を動かそうとするだけでも激痛が走り、骨折した側の足が外側に開いてしまうこともあります。
主な原因は、骨粗鬆症による骨強度の低下と、日常生活の中での「転倒」です。
ベッドからの転落や、自宅のわずかな段差でのつまずき、滑って尻もちをつくといった、
若い人であれば打撲で済むような軽い衝撃で骨折してしまいます。
寝たきりによる認知症や心肺機能の低下を防ぎ、
早期に離床(ベッドから起きること)するため、基本的には「手術療法」を行います。
大腿骨頸部骨折は、高齢者の寝たきりを防ぐために、一刻も早い治療とリハビリが肝心です。
当院では、地域の医療機関と連携し、迅速な対応を心がけております。